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冨美船舶NEWS~3~

皆さんこんにちは

冨美船舶株式会社の更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~安全・環境・法規制~

 

海は大きな恵みを与える一方、火災・衝突・座礁・油漏えいなどのリスクも孕みます。さらに環境規制(燃料硫黄分・温室効果ガス)への対応は**“守り”であり“攻め”**です。本稿では、安全・環境・法規の三位一体を、手順・装置・KPIで具体化します。🧭


1|安全運航の基礎—人・船・手順の三角形 👨‍✈️🛠️📘

  • Crew Competency:BRM(ブリッジ・リソース・マネジメント)、疲労管理、多言語訓練。

  • Maintenance:予防保全、状態基準保全(CBM)、ドライドックの計画。

  • SOP:着離岸・荷役・危険品・非常停止。演習(Fire/Abandon/Man-overboard)を定期化。🚒


2|事故類型と対策 🔥⚓🧯

  • 火災:リチウム電池を含む貨物の申告精度、サーマル監視、区画防火。

  • 接触・衝突:AIS・ARPA、衝突回避ルール(COLREGS)の実装、見張りの二重化。

  • 座礁:電子海図(ECDIS)と紙海図の併用、潮汐・風浪の再計算。

  • 転覆:メタセンタ高さ(GM)管理、積付計画、バラスト制御。🧮


3|環境規制と実装—MARPOL等への現実解 ♻️

  • 燃料硫黄分:低硫黄燃料/スクラバーの選択。燃費はスロースチーミング+船体清掃で稼ぐ。⛽

  • バラスト水:処理装置(UV/薬剤)で生態系保護。

  • CO₂:省エネ装置(空気潤滑/プロペラ改良/廃熱回収)、運航最適化(気象回避・最適速力)。🌬️


4|港湾環境とコミュニティ—“良き隣人”の条件 🏘️

  • 岸壁電化(AMP/Onshore Power):停泊中の排ガスを削減。

  • 騒音・光害:夜間作業の遮光・防音、航行灯の適正。

  • ステークホルダー対話:漁協・自治体・住民への事前説明と合意形成。🤝


5|監査・保険・コンプライアンス 🧾

  • PSC/Flag/ISM監査:是正までのリードタイム管理。

  • 保険:船体保険・P&I・戦争保険。データで保険料低減を交渉。

  • サイバー:E-Navigation・端末のゼロトラスト、訓練と隔離ネットワーク。🖥️🛡️


6|安全・環境KPIとダッシュボード 📈

  • LTIF(労働災害度数)

  • Near-miss件数(報告文化の成熟度)

  • 燃費(g/t-km)・CO₂強度

  • 港内停泊中のAMP利用率
    これらを月次レビューし、改善サイクルを回す。🔄


まとめ

安全・環境・法規は、現場の手順化と可視化が命。訓練・整備・省エネ運航を三位一体で磨けば、事故は減り、燃費は上がり、地域との共生も進みます。最終回は、デジタル化・脱炭素・人材戦略を軸に、海上輸送の未来像を描きます。🚀