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冨美船舶NEWS~2~

皆さんこんにちは

冨美船舶株式会社の更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~港とターミナルの実務~

 

船が時間通りに着いても、港で詰まればすべてが遅れる。本稿では、岸壁からヤード、ゲート、通関、内陸輸送までを時系列の動線で解剖し、現場が持つKPIと改善ポイントを整理します。🧩


1|入出港プロセス—安全と迅速のスイッチング 🧭

  • パイロット&タグ:着離岸のアシスト。風向・潮流を読み“最短で安全”。🛟

  • バース割当:大型船の長時間占有を避け、スロットとシフトで稼働率最大化。

  • 窓口一元化:港湾局・海保・検疫・税関の連携を事前審査で前倒し。📄


2|荷役の機械と人—ガントリーからヤードへ 🏗️

  • STS(ガントリークレーン):本船⇄岸壁。運転効率(GMPH)をKPI化。

  • トランスファークレーン/RTG/RMG:ヤード高積みの主役。

  • トラクター&トレーラー:バースとヤードを“分単位”で往復。

  • 人の安全:車両分離、死角ゼロ化、ウェアラブルで近接警報。🦺


3|ヤード運用—“どこに置くか”が全体効率を決める 📦

  • ブロック配置:輸出・輸入・空コン・リーファー・危険品でゾーニング。

  • スタック戦略:到着順だけでなくゲート予約時刻順に積むと再ハンドリングが減る。

  • 可視化:位置情報と状態(冷蔵ON/OFF、ダメコン)をデジタルツインで表示。🖥️


4|通関・検査—“紙の遅延”をゼロに 📑

  • 事前教示:HSコードや原産地証明の確定で検査率と滞留リスクを下げる。

  • AEO活用:信頼業者制度で簡素化・迅速化

  • 原票電子化:B/L・INVOICE・PACKINGをEDI/ブロックチェーンで同期。🔗


5|特殊貨物の要点—リーファー・危険品・オーバーサイズ ❄️⚠️📏

  • リーファー:温度プロファイル共有、非常時の電源二重化。

  • 危険品:IMDGコードの隔離基準、数量制限、緊急対応訓練。

  • OOG/プロジェクト貨物:ラッシング設計、特殊トレーラー手配、夜間搬出による交通対策。🚧


6|ゲートと内陸輸送—“最後の1km”が満足度を決める 🚚

  • 予約制ゲート:入退場ピーク分散、トラック待機ゼロを目標に。

  • 鉄道・バージ連携:CO₂と道路混雑を低減。

  • POD(Proof of Delivery):置き配・デポ受取など多様化に対応。📲


7|現場KPIと改善の型 🧰

  • GMPH(ガントリー1時間当たりの処理箱数)

  • Dwell Time(ヤード滞留時間)

  • Gate Turn Time(トラックのゲート所要)

  • On-time Ratio(定時出港率)
    改善はボトルネックの見える化 → 標準作業 → デジタル化の順で回す。🔄


まとめ

港の実務は“秒とセンチ”の世界。ヤード設計・通関前倒し・ゲート予約の三点を押さえれば、スケジュールの信頼性が跳ね上がります。次回は、海上輸送業の安全・環境・コンプライアンスを扱い、事故ゼロ・環境負荷最小を実現する実務を解説します。🌱⚓