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皆さんこんにちは
冨美船舶株式会社の更新担当の中西です
さて今回は
~秋から冬へ⚓~
十一月。
海上輸送の現場では、秋の穏やかさが終わりを告げ、冬の荒波が顔を出し始める季節です🌊
晴天の港も一転、北風が強く吹き始め、波高や潮流が日々変化します。
海上輸送業にとって、この時期は“安全と効率の両立”が最も難しい季節でもあります。
11月の日本近海では、シベリア高気圧からの季節風が強まり、北西の風が卓越します。
この風が日本海を荒れさせ、貨物船やフェリーの運航に大きな影響を与えます。
特に日本海側の航路では、波高4メートルを超える日も珍しくなく、欠航判断や航路変更が日常的に行われます。
現場では、天気図と波浪予報を毎朝チェック。
「風速15m/sを超えたら出航見合わせ」「うねり周期が8秒以上なら要注意」など、
細かな判断基準をもとに安全運航を徹底しています⚠️
11月は物流量も多く、輸出入の繁忙期と重なります。
特にクリスマス・年末商戦に向けた製品輸送が増えるため、
天候による遅延が発生すると、サプライチェーン全体に影響を及ぼすことも。
そのため、海上輸送会社は荷主と連携し、
「天候リスクを前提にしたスケジュール管理」を強化します。
最近では、AIによる気象解析や、衛星通信を活用したリアルタイム航行データ共有など、
テクノロジーを駆使した“安全+スピード”の両立が進んでいます💡
11月は、冬季に備えたメンテナンスの時期でもあります。
船底の防汚塗装、エンジンの燃焼調整、救命設備の点検など、
海上でのトラブルを未然に防ぐための作業が続きます。
特に北航ルートを走る船は、海水温の低下により燃料の粘度変化や
配管凍結のリスクがあるため、整備士たちは慎重に調整を行います🧊
11月の海は、美しくも厳しい。
静かな凪の港から一歩出れば、そこは自然との真剣勝負の場。
安全運航を支えるのは、経験・技術・チームワーク――そして天候を読む力です。
季節が変わるたび、私たちは「海と共に生きる」という原点を思い出します🌊⚓